各話あらすじ
第11話:アメリカ第1戦決勝
いよいよサイバーフォーミュラ・ワールドチャンピオンシップ第1戦が、アメリカ・グランドキャニオンの地で開催。初めての大舞台である世界大会出場とあって、すさまじい意気込みを見せるハヤト。初心者とは思えない見事な走りを見せ、スタート直後の混戦の中トップへ躍り出る。グランプリでの好スタートに喜ぶスゴウ一同だったが、フライングが発覚して60秒のペナルティを課せられてしまう。
どうにか遅れを取り戻そうと躍起になるハヤトに、追いうちをかけるようにプレッシャーを与えるライバルたち。その60秒のペナルティが、さらなる悲劇を生んでしまうこととなる…。
第12話:栄光のレーサー
第1戦での無念の敗退は、チームの信頼関係を大きく揺るがすこととなった。自己の正当性を主張するハヤトとクルーの対立はヒートアップし、どうしても自分の非を認められないハヤトはついにチームを飛び出してしまう。帰る場所を失ったハヤトは街を彷徨い、酒場で客に絡まれたあげく気絶する。
ハヤトに絡んだ男こそ、元CFワールドチャンプのジョン・クリーブだった。翌朝ジョンの家で目を覚ましたハヤトだったが、レース界から逃げた人間に自分の気持ちなど解らないと、教えを諭そうとするジョンに食ってかかる。しかしジョンの本当の引退の理由を知り、ハヤトはジョンが出場する自転車レースの会場へと駆けつける。奮闘する姿に心を打たれ、ハヤトは自分の甘さに気付かされたのだった。
第13話:サバイバルレース
ハヤトたちの目の前に、突然加賀が現れた。FICCYが運営する正規のレースではない「草レース」に出場するためのパートナーに、ハヤトをスカウトに来たのだった。ルール無用の潰しあいレースへの出場に猛反対するチームメイトだが、車田の許可でハヤトはクラッシュレースに参加することになった。
見るからに荒くれ者たちの集団であるグレイたちメカニック軍団や、少しの油断で命を落としかねない凄まじいレース。なにもかもが驚きの連続で圧倒されるハヤトに、加賀の檄が飛ぶ。
ハヤトは加賀のアドバイスを受け、次第にレースの駆け引きを体得していく。
第14話:青春スクラップ
第二戦は厳しいラリーレースになることが予想されるため、みきやペイたちはアスラーダをラリータイプへとバージョンアップを行った。そのテスト走行で、どうもコーナリングでのアスラーダの挙動がおかしい。しかしこれといった異常も見当たらず、アスラーダ自身も問題なしと判断するが、ハヤトだけが車体に違和感を覚えていた。
ペイとハヤトはお互いの主張を譲らず、対立してしまう。
そんな中、車田がメカニックだった時分に同じような経験をしたことがあったと話をし、車田が師匠から譲り受けたルーペによってペイは忘れかけていた初心をとり戻すことになる。
第15話:少女との約束
ペルーで開催される第2戦。本戦の前に会場を散歩するハヤトとあすかは、サイバーフォーミュラのファンだという車椅子の少女リタと出会う。リタはすでに車椅子なしで歩ける状態にあるが、極度の不安感からその事実を受け入れ切れず、車椅子を手放せずにいるらしいのだ。
そんなリタの力になってあげたい、と各選手にサインを貰ってまわるハヤト。
さらにハヤトは、ちょうどレース当日と重なるリタの誕生日に3位入賞を誓った。入賞したら歩いて見せると約束したリタにファイトを見せるべく、ハヤトは第2戦へと挑む。
第16話:ペルー第2戦決勝
第1ヒートと第2ヒートに分けて行う、第2戦ペルー大会。レース中、リタの誕生日に贈る歌を口ずさむハヤト。その一瞬の隙を突かれ、以前よりアスラーダを狙うブーツホルツの妨害で、ハヤトとアスラーダは崖下に転落してしまう。サイバーシステムを復帰させるために車外に出たハヤトだったが、足を滑らせてさらに下へと落下し、一時的に視力を失ってしまう。誰もがハヤトのリタイアを予測したが、所在を知らせようとしたアスラーダが機転を利かせて、覚えたばかりの歌を歌う。
見事に復帰を遂げ、驚異的な追い上げを見せたハヤトの熱い魂に影響されたリタは、応援の最中についに立ち上がる。
第17話:友情のコンサート
第3戦の舞台はブラジル。ここは屈指の高速サーキットとして有名なコースだった。
スゴウチームはアスラーダを高速走行仕様に調整。その整備のために、みきはお気に入りのガールズバンド「G-GRIP」のコンサートを諦める。
スゴウに入る以前、メカニックの夢を抱いていたみきがどのチームからもよい返事をもらえなかった時に励まされたのが「G-GRIP」の歌だった。
そのことを知ったハヤトや牧たちチームメイトは、みきのために一計を案じる。プレスを装ったハヤトと牧、あすかはコンサート会場に入ると、その様子をビデオに録画を始めたのだ。
プレゼントされたテープを見ながら、チームメイトの優しさに感激するみきだった。
第18話:超高速の罠
開幕したブラジル第3戦。ハヤトたちは富士岡でスゴウを飛び出していったドライバー・日吉明と再会する。
一方、ブーツホルツを使ってアスラーダのサイバーシステムを狙うスミスは、新たな妨害指示を出していた。レース中盤に降り始めたスコールを利用して、アスラーダに体当たり掛けるブーツホルツ。それに一足早く気付いたシューマッハは、身体を張ってハヤトを助けようとしてブーツホルツもろともクラッシュしてしまう。
ハヤトは駆け寄ろうとしたがシューマッハに制され、その想いを汲んでレースに復帰する…。
第19話:ブラジル第3戦決勝
レースは先のシューマッハとブーツホルツの事故で、イエローフラッグが振られていた。ライバルたちが闘志を燃やしヒートアップする中、ハヤトだけはレースを捨ててまで自分を助けてくれたシューマッハが気になって集中できずにいた。その様子に車田は、自分の走りをするように喝を入れる。それこそがシューマッハへの礼になるというのだ。日吉に対しても負い目を感じていたハヤトだったが、レースに集中することが大切である今、ひたすらトップ目指すことに集中した。
第20話:ペンダントの思い出
第4戦が行われるカナダに入ったスゴウチーム。あすかは車田に一日だけの自由時間をもらい、幼いころに家族で訪れた思い出の地“願いの滝”を訪れる。偶然姿を現したシューマッハに、身の上話を語るあすか。シューマッハからの提案で、一緒に遊園地に出かけることになった。
一方でスミスは、シューマッハの正体をつきとめていた。以前ブーツホルツと同じチームに所属していた日本人レーサー、菅生修だというのだ。
あすかは、一日過ごしたシューマッハが実は失踪した自分の兄の修ではないかと感じ始めていた。